あいつのせいで、うまくいかなかったなぁ。
こんな環境じゃ、結果なんか出せるわけないよ。
悩む読者
私は、周りよりも優れているし、
やればできるけど、やるのは面倒くさいな。
あの言葉って、も、もしかして、私に向けて言ったのかな。
絶対そうだ。き、きっと、私に怒っているんだわ。
また、なんかしちゃったのかぁ。はぁ、
こういった疑問に答えます。
✔︎本記事の読者
- 他人や環境に不満を持ってしまう方もいれば、
- 自分を過度に評価し、優れているアピールをしてしまう方もいると思います。
- もしかしたら、態度や言葉を過敏に受け取りすぎて、その都度、メンタルを消耗している方もいるかもしれません。
これらは「自己肯定感の低さ」が原因になります。
近年、「新型うつ」を発症する若者が急増しています。
従来の「うつ病」とは、症状が異なり、定義にも曖昧さが残ります。
2008年以降の『新型うつ』をテーマにした全ての論文(94件)をもとに、『新型うつ』の症状を4つに集約することができたそうです。
『新型うつ』の4つ症状を持つ人は、どんな特徴があるのでしょうか?
自己肯定感が低さと『うつ』には、どういった関係があるのでしょうか?
✔︎本記事の内容
- 自己肯定感の低さと『うつ』の関係について
- 『従来のうつ』と『新型うつ』
- 『新型うつ』とは
- 『新型うつ』の4つの性格
- あなたの主体性を奪った者が原因
- あなた主体性を奪う5つの原因
- 自己肯定感を高めれば解決する
- 自己肯定感を高める難しさ
- 少しずつゆっくりが大事
- 日記の習慣化は人生を変える
- 関わる人を変えるのもアリ
- まとめ
✔︎著者の経験
自己肯定感を高めて、『うつ』状態から脱却した私が、「自己肯定感と『うつ』の関係」について分かりやすく解説していきます。
自己肯定感の低さと『うつ』の関係について
結論を言うと、自己肯定感の低さと『うつ病』には、相関関係があります。
『うつ』は、現状の自分の存在に対して、肯定的な態度を取る事ができていない状態にあります。
自己肯定感とは「ありのままの自分の存在を肯定すること」を言います。
簡単に説明すると「どんなに弱くて、何も持っていない自分でも、存在しても良い」と思える事を言います。
自己肯定感が高いと、
- 弱い自分でも認めれる
- 失敗した自分も認められる
- 周りより劣っていても認められる
どんな自分でも認めれる「自己受容力」が高いです。
反対に、自己肯定感が低い人は、自分の存在を認める事ができません。
心の中で「このままじゃダメだ。」という気持ちが強く、
- 強迫観念に駆られる人
- 「やれば、できるのでは?」と理想を抱く人
- うまくいかない原因を環境のせいにする人
になっていきます。
- 「やらなきゃ。」と焦る行為
- 「もっとできるはず。」と期待する行為
- 「あいつのせいだ」と他責にする行為
すべて、「今の自分は、うまくいっていない。」という自己否定が前提にあります。
これが慢性化して、『うつ』になってしまう方も少なくありません。
このように、自己肯定感が低下すると、『うつ』になるリスクが高まります。
『従来のうつ』と『新型うつ』
近年では、従来の「うつ」とは違った症状を持つ、『新型うつ』になる人が増えています。
従来の「うつ」は、中高年層に多いのに対し、『新型うつ』は、若者の発症率が高いです。
【従来うつの特徴】
・自責思考(自分のせい)
・努力思考(頑張らないと)
【新型うつの特徴】
・他責思考(誰かのせい)
・逃避思考(逃げたい)
このように、従来のうつと、新型うつでは、症状が異なります。
従来うつでは、その人の几帳面な性格や、責任感の強さ、繊細さなどが影響して、発症するケースが多いですが、
新型うつでは、遺伝的な性格の影響ではなく、外部からの影響によって、誰にでも発症する可能性があるそうです。
私、若者だし、『新型うつ』なのかな
と、思う方もいるかもしれません。
分かります。
「若者」というレッテルを貼られると、「従来うつ」だと思っても「新型うつ」なのでは、心配になってしまう方いると思います。
私もその一人でした。
しかし、若者だからといって、決して『新型うつ』であるとも限りません。
周りからよく、
- 真面目すぎ
- 気にしすぎ
- 頑張りすぎ
- 追い込みすぎ
- 几帳面すぎ
- 責任を抱え込みすぎ
と言われる方であれば、「従来うつ」の可能性もあります。
なので、決して「年齢」といった、外から与えられた位で、判断するのはやめましょう。
『新型うつ』とは
『新型うつ』とは、若者に急増して発症する「うつ」の事であり、科学的に定義されている訳ではありません。
2008年以降の『新型うつ』をテーマにした全ての論文(94件)をもとに、『新型うつ』の症状を4つに集約することができたそうです。
✔︎『新型うつ』の症状
- 「他責・自己中心的」
- 「自己愛傾向」
- 「自尊感情」
- 「拒絶過敏性(対人過敏性)」
このように、全く別の性質を持つ4つに分類する事ができます。
この4つの症状に共通するのは「自己肯定感の低さ」です。
自己肯定感の低さと、その人の性格や、環境による自尊感情との関係によって、4つの内、いずれかの傾向を持つことになります。
つまり、自己肯定感を高める事さえできれば、『新型うつ』を克服することが出来るという事になります。
もちろん、自己肯定感を高めるには、長期的な改善が必要になります。
『新型うつ』の4つの性格
その①:他責・自己中心的
『新型うつ』の特徴に「他責・自己中心的」な性格があります。
- あいつのせいで、失敗した
- あの環境じゃ、結果が出せない
- 才能がないから、仕方ない
- どうせ、上手くいないからやらない
このように、周りに責任を転嫁してしまったり、遺伝的な特性を盾にして、自身を肯定する傾向があります。
自分が上手くいかない理由を
- 「人が悪い」
- 「場所が悪い」
と、愚痴や不満をいう方、
自分が行動できない理由を
- 才能がない
- お金がない
- 時間がない
と、ないものねだりしてしまう方は、要注意です。
その②:自己愛傾向
『新型うつ』の特徴に「自己愛傾向」の性格があります。
- 私は、周りよりも優れている
- こんな人達よりも、常識がある
- 私は、本気を出していないだけ
- 何が面白いのか、私には分からない
このように、自分を過大に評価し、周りと違って「優秀」だと思い込んでいる傾向があります。
そして、自分だけ特別に扱われたい承認欲求が強く、「期待通りに動いてくれるはずだ。」と、周りに過度に期待してしまいます。
その結果、
「理想」と「現実」のギャップを受け入れられず、体調を崩してしまいます。
- 「なんで、誰も認めてくれないの。」
- 「私だけこんなに頑張ってるのに。」
- 「周りは、身勝手な人ばかりだな。」
心理的に殻に閉じこもり、心の中では「やればできるはずなんだ。」と、どこかで期待してしまいます。
- 期待しつつも行動していない方
- 周りが、期待通りに動いてくれないと思う方
- 周りが、自分勝手に見えてしまう方
- 自分だけが、不幸だと感じてしまう方
- 理想が高すぎて、自分と向き合いたくない方
は、要注意です。
その③:自尊感情
『新型うつ』の特徴の一つに「自尊感情が低い」というのがあります。
「自分はできる!」という思い込みが強いが、能力が試される場面になると、恐れて、行動することから逃げようとします。
そのため、
- 俺って、こんなにすごい!
- 私って、こんなにすごい!
というアピールを、
- 行動で示さず
- 言葉で表します
行動回数が少なく、怒られる経験も少ないため、どこかで
「自分はできるかもしれない!」
と、期待してしまいます。
しかし、それは
「できない自分を認められない。」
という不安から来ています。
- 自分の話ばかりしてしまう方
- 自慢話に花を咲かせてしまう方
- 失敗を恐れて行動できない方
- 人脈や装飾品でアピールする方
は、要注意です。
その④:拒絶過敏性(対人過敏性)
『新型うつ』の特徴に「拒絶過敏性」があります。
簡単に説明すると「敏感さん・繊細さん」の事を言います。
もしかしたら、
- 嫌われてるかもしれない。
- 機嫌が悪いのかもしれない。
- 楽しくないのかもしれない。
と、相手の言葉や行動、表情を敏感に察知しては、勝手に憶測を立てて、
もしかして
- 私がやってしまったのかもしれない。
- あの時の発言がまずかったのか。
- あっちにすれば良かったのかもしれない。
- いや、もしかしたら…
と、選択したものに対して、何度も後悔しては、メンタルを消耗させてしまいます。
- 物事に敏感な方
- 感情に敏感な方
- ちょっとしたことで凹む方
- 「ああ、すればよかった。」と何度も考えてしまう方
- 心配症の方
は、その傾向があります。
あなたの主体性を奪った者が原因
『うつ』の原因は、あなたの主体性を奪った”キッカケ”です。
誰しも、子供の頃は、何事も「やれる!」と思って生きていました。
立ったことがない赤ちゃんが立てるのは、その「できる!」という思い込みからきています。
しかし、多くの人は、どこかで
- 失敗し、
- 否定され、
- 上手くいかず、
- 挫折し、
- 恥ずかしくなり、
最終的に、行動する事が怖くなってしまいます。
すると、「現実の自分」と、向き合う事がなくなり、さらに、行動する事ができなくなっていきます。
なので、あなたが今、自己肯定感が低いのであれば、
- 過去のトラウマ
- 否定された経験
- 失敗した経験
- 上手くいかなかった経験
- 恥ずかしかった経験
- やりたい事ができなかった経験
- やりたくないのにやらされた経験
- 何も成功体験がなかった経験
が原因になります。
そんな経験ないけどなぁ。
分かります。
もちろん、今すぐに、それを思い出すことは難しいでしょう。
なぜなら、忘れたい思いが強く、無意識の奥に隠して、価値観の一部になってしまっているケースがあるからです。
今のあなたの行動を制限しているのは、その経験によるものです。
繰り返しになりますが、「主体性」を奪った者が、今のあなたの自己肯定感を低下させている元凶になります。
あなた主体性を奪う5つの原因
その①:毒親
主体性を奪う原因として、最も多いのが「毒親」です。
毒親は、簡単に説明すると「子供の自律を邪魔する親」の事を言います。
- 過度に子供に介入する
- 過度に子供を保護する
- 過度に子供を干渉する
- 子供に暴言を吐く
- 子供に暴力を振るう
このように、言葉だけではなく、表情や空気、体を通して子供を否定すると、子供は精神的に自立する事ができなくなります。
パーソナリティ(人格)を保つ事ができなくなった結果、自尊感情が低くなり、自己肯定感が低下してしまいます。
その結果、『うつ』になるリスクが非常に高くなります。
子供にとって、親が全てであり、
社会のすべてを親から学びます。
そのため、『うつ』になる原因として、幼少期の親の教育がよく挙げられます。
もし、あなたの親が「毒親」である場合、もしくは、毒親だったのか知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください。
その②:大人
幼少期の頃の「大人」の影響で、自己肯定感が低下する人もいます。
大人とは、主に
- 学校の先生
- 習いごとの先生
- 親しい親戚
との関わりなどが挙げられます。
子供の頃は「先生」とは偉大な存在であり、
先生が
- 正しいと言ったものは、正しい
- 間違っていると言ったものは、間違っている
と、子供は認識します。
そのルールを押し付けられた子供は、先生の行動に反する事をしてしまった時に強い罪悪感を感じたり、自分を責めたりしてしまいます。
特に、昔のような、
「否定すれば伸びる」
と言った考えは、子供の自己肯定感を大きく低下させる原因になります。
その③:友達
友達との関わりで自己肯定感が低下する人も、非常に多いです。
幼少期の頃は、誰もが承認欲求が強く、反対に他人を認める強さがありませんでした。
そのため、
- 成績
- 運動神経
- 頭の良さ
- 喧嘩の強さ
- 特技の凄さ
などを競い合っていたと思います。
そういった中で、友達よりも劣っている自分を否定してしまう子もいます。
足が速い子に憧れていた人もいると思います。
私も、憧れていました。
活躍する子を見て、自分を否定してしまうと、自己肯定感は低下していきます。
「能力=存在価値」
が、体に染み付いてしまっていきます。。
まずは、他人と比較する習慣を捨てましょう。
その④:集団
集団心理が自己肯定感を低下させる原因になります。
特に、集団心理の強い日本では、この傾向が強いです。
- 出る杭は打たれる
- 多数決正義
このような考え方から、
「周りと違う=悪い」
という、集団心理が働きます。
すると、少し周りと違った才能を持った子を「愚か」と決めつけ、集団で排他的行動に走ってしまいます。
これが「イジメ」です。
イジメがトラウマで、自分に自信が持てない人は非常に多く見受けられます。
その⑤:日本の教育
日本の教育が自己肯定感を低下させる事があります。
一つ前で、説明した、
- 出る杭は打たれる
- 多数決正義
も、日本の教育です。
また、もう一つが
「正解か、不正解か。」
という教育法にあります。
正解が不正解かといった、二極の考えを持つと、自分の意見を言う事ができなくなります。
大切なのは、「正解か不正解か」を分けることではなく、「一意見」として、尊重する事にあります。
このように、「正解か不正解か」という二極化思考に陥ると、「私は、間違っている。」と、反射的に自分を否定するようになってしまいます。
自己肯定感を高めれば解決する
結論を言うと『うつ』は、自己肯定感を高めれば解決します。
どんな自分でも受け入れられれば、「ダメだ。」と自分を否定する事がなくなるからです。
自己肯定感が高い人は「どんなに自分が弱くても存在を認める事ができます。」
- どんなに愚かに感じる自分
- どんなに弱いと感じる自分
- どんなに劣っていると感じる自分
であったとしても
「それでも良い。」
と、自分を受容する事ができます。
そんな事できるの?
と、思う方もいると思います。
私も、ずっと疑問に思っていました。
しかし、沢山の承認を集める事ができれば、自己受容する事ができるようになります。
繰り返しになりますが、自己肯定感を高めれば『うつ』の症状から解放されます。
自己肯定感を高める難しさ
自己肯定感を高めれば「うつ」は治るんだ!
分かります。
ただ、自己肯定感を高めるためには、長期的な時間が必要になります。
そのため、短期的に効果を求めてしまう方は「本当に効果があるの?」と、効果を待つことができません。
まずは、自己肯定感を高める事は、地道で長い道のりである事を理解しましょう。
その中でも、効率的に、自己肯定感を高めるステップや方法をまとめた記事は、こちらになります。
少しずつゆっくりが大事
自己肯定感を高めるポイントは「焦らないこと」です。
人間はどうしても「短期的な利益」を求めてしまいがちです。
これは
ダイエットでも同じ事が言えます。
短期的に効果のあるダイエットを期待しても、思ったような結果が得られないこともあります。
むしろ、短期的に痩せられるダイエットほど、リバウンドする可能性が高いとも言えます。
辛い事をしてダイエットをするよりも、一生続けられるように習慣化させる方が結果が出やすいです。
自己肯定感も同じで、結果をすぐに求めるのはやめましょう。
日記の習慣化は人生を変える
日記は、自己肯定感を最も効率的に高める方法になります。
日記は、自己肯定感を高める際に重要な要素を含んでいます。
✔︎日記の効果
- 自分を承認できる
- 自分の成長を実感できる
- 自分を理解する事ができる
- 小さな成功体験を積み重ねることができる
このように、
日記を通して、自分と向き合う事で、他人との比較を排除することができるようになります。
効果的な日記の書き方はこちらの記事をご覧ください。
関わる人を変えるのもアリ
日記は面倒くさい。
日記やっても効果を感じられなさそう。
と、気力がない方もいると思います。
私もそうでした。
こういった、行動するために必要な「原動力」は、そもそも自己肯定感が高いからこそ生まれます。
「自分を認めましょう。」
と言われても、自分を認めることなんかできませんよね。
私も、できませんでした。
そういう人の方が、大半なので、気にする必要は全くありません。
まずは「関わる人」を変えてみましょう。
- 自己肯定感を高める行為は「承認」
- 自己肯定感を下げる行為は「否定」
- あなたを否定する人との関わりを減らし
- あなたを承認する人との関わりを増やしましょう。
初めから、
自己受容(自分を認める)するのも、習慣化させるのも、難しいと思います。
「やってみようかな。」と思えるまでは、沢山承認してもらいましょう。
まとめ
以上、今回は「自己肯定感と『うつ』の関係」について解説しました。
今回の内容をまとめると、
- 自己肯定感の低さと『うつ』には、相関関係がある。
- 『新型うつ』は、若者の発症率が高い。
- 『新型うつ』は、大きく4つの性格に分類できる。
- 「他責・自己中心的」は、他人や環境を言い訳にして、自分を正当化する。
- 「自己愛傾向」は、自分を過大に評価し、自分の期待通りに物事が進まない事が耐えられない。
- 「自尊感情」が低いと、口では自分を大きく見せるが、能力が試される場所からは逃げる。
- 「拒絶過敏性(対人過敏性)」は、他人の言葉や表情の奥を敏感に読み取りすぎて、悪い憶測ばかりを立ててしまう。
- 主体性を奪った者が、今のあなたの自己肯定感を低下させている。
- 自己肯定感さえ高めれば、『うつ』はなくなる。
- 自己肯定感を高めるには、地道にコツコツが大切になる。
- その中でも、日記の習慣化が最も効率的に自己肯定感を高められる。
- 行動の原動力は「自己肯定感」であり、それは「承認」から得られる。
- まずは、ありのままを承認してくれる人と関わるのも良い。
自己肯定感なんて、本当に高められるの?
と、疑問が拭いきれない方もいると思います。
実際に、私もそうでした。
でも、大丈夫です。
『継続は力なり』
という言葉のとおり、継続こそ最も最強な力になります。
日記が面倒くさいという方もいると思います。
まずは、
- 沢山承認をもらい
- 自分を沢山承認する
事だけを考えましょう。
もちろん、承認をもらうためだけに行動すると、嫌がられる事が多いです。
認められたいなら、先に認めることが大切です。
その人から、見返りがなかったとしても、続けていれば、必ず認められるようになります。
私は、その方法で「承認欲求」から解放されました。
- 「自分の良いところ」
- 「相手の良いところ」
見つけたら「褒める。」
これを、体に染みつけていきましょう。
焦る必要は全くありません。
自己肯定感の高め方が全くわからない方は、こちらの記事をご覧ください。
あなたの主体性を奪ったのが「毒親」かもしれない方、もしかしたら自分の親が毒親なのかもしれないと思った方は、こちらの記事をご覧ください。
今回の参考文献になります。
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