✔︎本記事の読者
毒親ってどんな人のことを言うんだろう?よくわからないなぁ。
どういう人が毒親になってしまうんだろう。もしかして、ウチの親も毒親なのかなぁ?
最近、毒親って流行っているけど、私も毒親なのかなぁ。
こういった疑問に答えます。
今回は毒親って何?というところから、毒親になりうる人まで詳しく解説していこうと思います。
✔︎本記事の内容
- どんな親が毒親なのか解説します。
- 毒親になる可能性がある人の4つの特徴を解説します
- あとがき
✔︎著者の経験
今回は、毒親とはどんな人で、どんな人が毒親になってしまうのか?について解説します。
どんな親が毒親なのか解説します。
毒親とは「子供の正常な発達の妨げになる親」のことをいいます。
本来であれば、子供が自分でやりたいことを見つけ、そのやりたいことに向けて行動することが正常な発達になります。
親の役割は「子供の自律の手助けをする」ことです。
しかし、毒親は、子供の自律を否定します。
言い変えると「子供を依存させようとする」ということになります。
✔︎毒親の否定とは?
- 「子供のやりたいことをやらせない親」
- 「子供のやりたいことを否定する親」
- 「やりたいことを考えられないような環境を設計する親」
このように、毒親は子供の思考や行動に制限を与え、自分色に染めようと支配し、心までコントロールしようとします。
毒親の種類は多種多様です。
毒親は子供のやりたいことを「否定」します。
しかし、否定と言っても一概に説明する事はできません。
なんでかというと、否定にもいくつか種類があるからです。
✔︎否定原因
- ①意識的(意図的)
- ②無意識的
✔︎否定目的
- ①自分のため(利己的利己主義)
- ②子供のため(利己的利他主義)
※結果論で言えば、どちらも「自分のため」になります。
✔︎否定方法(手段)
- ①体で否定する
- ②言葉で否定する
- ③態度で否定する
- ④時間で否定する
- ⑤状況で否定する
- ⑥環境で否定する
- ⑦無視で否定する
※この他にもたくさん存在します。
このように、毒親は「子供の正常な発達の妨げになる親」と一言で言っても、否定する原因、目的、手段によって異なります。
毒親は明確な定義もなく、種類も多種多様に存在するため、「毒親だ。」という基準がありません。
ただ、毒親か、毒親ではないか、確実に言えることもあります。
自分が運転手になりましょう
あなた、もしくはあなたの子供に質問です。
- 人生の舵を握っているのが、親ならば、その親は毒親です。
- 人生の舵を握っているのが、子供ならば、その親は毒親ではありません。
※残念ながら毒親の子供に、この質問をしても意味がありません。
子供は怖がったり、気を遣ったり、思考停止したりして、親のために「ウソ」をつくからです。
もし、あなたの子供が「親」と答えて、「はあ?」と怒るなら、あなたも立派な毒親ですね。
全ての決定権は子供にあります。自分が運転手となり、自分が進行方向を決めていく。
このことだけは、絶対に忘れてはいけません。
「親の役割ほとんどなくなってしまうのでは?」と、思う方もいるかもしれません。
たしかに、親の役割が少なくなっているように感じられるかもしれません。
ここで、間違えてはいけない事は「無関心」であることです。
“関心”と”関与”は全くの別物です。
親は子供に強く関心を持ちながらも、関与しすぎないことが大切です。
親は運転手ではなく、運転補佐として役割を全うしましょう。
親は子供に運転をさせて、大怪我や、取り返しのつかない失敗をしないように、サポートすることが大切です。
【失敗して欲しくない】は子供を否定する
先程と逆説的なことを言いますが「子供には失敗してほしくない」という意識が強いと、子供を否定してしまいます。
子供の遊びの時間や、友達、ゲームを取りあげ、厳しく制限をかける親はその傾向が強いです。
子供の好奇心を否定し、子供は主体的に行動することができなくなります。
このように「子供に失敗してほしくない」という思いが強ければ強いほど、子供を否定してしまいがちになります。
「子供が失敗しないようにサポートしろって言ったり、子供が失敗しないように意識すると否定してしまうって言ったり、どっちなんだよ。」と思う方もいるかもしれません。
たしかに、矛盾しているように感じられてもおかしくありません。
- 基本的に、世の中は単純ではありません。
- 世の中はもっと複雑で、二元論では絶対に解決しません。
二元論で解決できないからこそ、毒親や、その他の社会問題が生まれてしまいます。
結論を言ってしまえば、子供が大きな失敗をしないために、子供に小さな失敗を沢山させた方が良いということです。
人間が成長し、自律していくためには、自分の意思で行動し、失敗して、克服することが大切になります。
日本では「失敗=悪」だと捉えられる風潮があります。
しかし、成長するためには、失敗した方が良いのも事実です。
私たちはこういった矛盾の中で、日々生きています。
もちろん、わざと失敗するのではなく、失敗を恐れず挑戦しているということです。
なぜなら、成功するためには、失敗が必要だと知っているからです。
世の中にいる成功者は、世の中で最も失敗した人だといえるでしょう。
失敗経験がない大人の末路
逆に失敗せずに大人になった人は、小さな失敗だけで立ち直れなくなります。
失敗が少ないというのは、その分「経験」が少ないということが考えられます。経験値が足りないまま大人になれば、大人になって大きな失敗をするリスクが増えます。
大人になっても、自分の意思で行動できない人自体も、大きな失敗なのではないかと思います。
だからこそ、子どもが大きな失敗をしないためにも、小さな失敗を沢山経験した方が良いです。
なので、親は子供に関与しないで、小さな失敗をさせながら、大きな失敗をさせないように、日々子供に強く関心を持っておきましょう。
毒親になる可能性がある人の4つの特徴を解説します
一体どういった人が毒親になってしまうのでしょうか?
✔︎毒親になる確率が高い人
- ①想像力が低い人
- ②固定観念に縛られている人
- ③自信がない人
- ④余裕がない人
①想像力が低い人
✔︎どういった人か?
相手の立場に立って考えることができない人
✔︎説明
相手の立場に立って考える事は、相手の気持ちを理解する際にとても重要です。
相手の立場に立つとは、意識を自分から離して、相手目線で物事を考えることを言います。
簡単に説明すると、相手の気持ちが分からない人は想像力が低い人です。
あなたの周りにも自分の話ばかりするような人はいませんか?
その人は「想像力が低い」典型的な例です。
相手が、つまらなそうに話を聞いている、気を遣ってくれている、話したそうにしている、こういった相手の感情が一切分かりません。
なぜなら、人間は自分にしか興味がないからです。
想像力が低い親は、子供の気持ちが一切分かりません。子供が何を考えていて、何をしたいのか、考える努力すらしません。
結果的に、自分と子供を同一化して考えてしまい、一方的に価値観を押し付け、子供を困らせてしまいます。
繰り返しなりますが、想像力が低い親は、子供の気持ちを1mmも理解していないため、身勝手な教育を押しつけてしまいます。
子供のためだと思ったとしても、それは自分のためで、子供のためにならないケースがほとんどです。
②固定観念に縛られている人
✔︎どういった人か?
自分の価値観を普遍的なものと勘違いし、他人に自分の価値観を押し付けようとする人
✔︎説明
固定観念とは、その人の過去の知識や経験をもとに、形成された考え方、価値観のことを言います。
簡単に説明すると、その人だけが持つ「正しさ」や「思い込み」のようなものです。
「これが正しい」「こうするべきだ」という考え方は、その人の主観でしかありません。
✔︎危険なワード
- 正しい
- 普通は
- 常識
- あたりまえ
- 〇〇するべき
- 〇〇であるべき
- 〇〇しなきゃいけない
- 〇〇らしく
- 〇〇なんだから
こういったキーワードを乱用する人は、かなり危険です。
なんで危険かというと、これらのワードは、どんな言葉よりも普遍的な価値観に見えて、最も主観的な価値観でできているからです。
結論からいうと、何が正しいか、何が正義かなんて、誰にもわかりません。時代によって、人によって、正しさは違います。
歴史の授業で、聖徳太子について習った人もいると思います。しかし、今の歴史の授業では、聖徳太子は存在しないものとされています。
世の中では、昔と今で、正しさが正反対になるなんてことは、往々にしてあります。
固定観念を持った親は、自分の教育の正しさを絶対視して、自分の信念のもと子供を教育するでしょう。
そういった人は、本当にそれが正しいのか、疑う事を一切しません。まるで、自分が常識人であるかのように、勘違いしてしまう人がとても多いです。多数決文化のある日本では、そういった考えが蔓延しているのが現状です。
人によっては「暴力を振るった方が子供は立派に育つ」という正しさを持った人も、実際には存在します。
固定観念が恐ろしいのは、自分が「正義」「正しい」と本気で思い込み、疑わないことにあります。
SNSでアンチコメントを書く人がまさにそうです。
他人の悪口をただ書きたいというよりも、自分の正義感を振りかざしたいといった方が、表現としては合っていると思います。
自分を疑い、常識を疑い始めてから、見える世界は広がっていきます。
- あなたの親の教育は本当に正しいのか?
- あなたの親の発言は本当に正しいのか?
- あなたの親の考えは本当に正しいのか?
常に、自分のあたりまえを疑っていくと、毒親からの洗脳を解くことができます。
洗脳を解く一番の方法は「異なる価値観の人と沢山会話すること」です。
自分にはない価値観を知り、その価値観を受け入れて尊重することで、固定観念に縛られない生き方ができるようになります。
繰り返しになりますが、固定観念に縛られた親は、自分だけの「正しさ」を子供に押しつけ、洗脳しようとします。
③自信がない人
✔︎どういった人か?
自己肯定感が低く、自分を否定してしまう人
✔︎説明
自己肯定感とは、自分の存在には価値があると実感することを言います。
人間は、自分に自信が持てないと、自分を否定し続けてしまいます。
- 「自分はダメな人間だ。」
- 「どうせ自分なんて。」
誰もが、子供の頃には自信があったはずです。
成長するにつれて、失敗し、現実を知り、社会を知り、どこかで自信を失っていきます。
自己肯定感が低く、自分を認められなくなると、何をしても幸せになる事はできません。
私自身、小さい頃から父親に否定され続け、自己肯定感が最底辺だった人間の一人です。
友達と遊んだり、楽しいという感情が湧いてきたりすると同時に「私は本当にこんなことをしてて良いのだろうか?」と、罪悪感を感じる毎日でした。
こういった自分に対する「罪悪感」は自己肯定感が低い証拠です。
自分を否定し続けると、誰かに承認してもらいたいという欲求が湧きます。
「自分を犠牲にして、この子を育てているのに、誰からも承認されない」
そう考え始めると、子供に承認を求めたり、子供に罪悪感を与えたりしてしまいます。
- 「お前のために〇〇しているんだ」
- 「お前さえいなければ」
自分が不幸になったのは、子供のせいではありません。
しかし、自己肯定感が低い親は、現状を冷静に把握することが出来なくなり、被害者意識だけが高まってしまうのです。
✔︎母親の自信がなくなる原因
- パートナーが子育てを放棄している
- 周囲の人の期待がプレッシャーになる
- 小さい頃から自己否定をして生きてきた
自己肯定感が低い人に、正論や現状を伝えても全く意味がありません。
夫が子育てをあたりまえにすること、奥さんを認めてあげることが大切です。
「子育て、家事は母親がやるもの」といった、父親もしくは周囲の人の価値観に惑わされてはいけません。
繰り返しなりますが、自信がない親は、自分が上手くいかない理由を子供になすりつけて、罪悪感を与える傾向があります。
④余裕がない人
✔︎どういった人か?
時間やお金、メンタルに余裕がなく、他人に意識を向けることができない人
✔︎説明
余裕がない人は、自分の事だけでいっぱいいっぱいになります。
すると、他人に意識を向けることができず、雑に扱ってしまいます。
子供は好奇心旺盛で、親に沢山質問をするでしょう。
自分に余裕がない親は、「忙しいから無理。」「いいからやりなさい。」と、理由も、答えも、時間も与えず、子供を否定します。
子供は考えることに罪悪感を覚え、考えることを放棄します。
- 「仕事が忙しい。」
- 「家事が忙しい。」
- 「時間がない。」
- 「お金がない。」
- 「自信がない。」
- 「余裕がない。」
「ないもの」を探せばいくらでも出すことができてしまいます。
自ら子供の好奇心を奪っておいて「勉強しろ」と、一方的に押し付けていく。とんでもなく、わがままな話だと思います。
子供は、そんな理不尽な親に育てられ、思考停止して、言われれがまま動くロボットになっていきます。
私自身も、親の言いなりロボットでした。
「忙しいんだから仕方ないだろ。」と思う方もいると思います。
確かに、日本人は「忙しい」世界で生きています。
私も「忙しさを何とかしてください」というのは、なかなか難しい話ではあると思っています。
しかし、その「忙しい」を子供にぶつけて、正常な発達を邪魔する言い訳にしてはいけません。
理想は自分のタスクを見直し、時間を生み出すことに注力していただきたいですが、そう簡単には行かないと思います。
そのちょっとした努力で、子供の成長に圧倒的な差が生まれます。
繰り返しになりますが、余裕がない親は、子供のことを考える余裕がありません。
子供の前だけでも、落ち着いて対応してあげましょう。「勉強しなさい」は逆効果になるのでやめましょう。
2つのパターンに集約できる話
以上、4種類の毒親になる可能性がある人を紹介しました。
①②と③④と大きく2つに分類することができます。
わかりやすく説明すると、①②の人は「頭が固い人」であり、③④の人は「自分で精一杯な人」になります。
これは、あくまで傾向ですが、①②は主に父親の割合が多く、③④は主に母親の割合が多いです。
「頭が固い母親だって、自分だけで精一杯な父親だっているだろ。」と思う方もいるかもしれません。
もしかしたら、「私の親は逆だわ。」という方もいるかもしれません。
ちなみに、私の父親は全ての項目に当てはまっています。
もちろん、両方の要素を含んでいる人もいれば、逆の要素を持っている人もいるので、あくまで傾向だと思っておいてください。
実際に、男性脳と女性脳というものは存在していて、男性脳は「違い」に喜びを感じ、女性脳は「同じ」に喜びを感じます。
しかし、結局どちらも含んでいる人もいれば、逆の人だっています。
これと同じで、傾向は結局、傾向に過ぎません。
これは何事にもいえますが、「絶対これだ。」というものは、実はそんなにありません。
だからこそ、毒親にもいくつかの種類が存在するのです。
繰り返しになりますが、毒親になる人は「頭が固い人」か「自分だけで精一杯の人」の2つに集約できます。
父親は「頭が固い」母親は「自分だけで精一杯」といったいった傾向があります。
母親が「自分だけで精一杯」なのは、もしかしたら、父親か、周囲の人が原因なのかもしれません。
別記事で詳しく解説しておりますので、そちらをご覧ください。
あとがき
以上、今回は毒親とはどんな親なのか?から、どんな人が毒親になってしまうのか?まで、解説していきました。
恐らく、あなたの親にあてはまるものがあったのではないでしょうか?
まずは、あなたの親がどういった毒親なのか、詳しく分析することが大切です。
自分の毒親の種類や毒親の度合いを深く理解して、初めて対処することができます。
毒親はあなたの正常な発達を邪魔してきます。なので、なるべく関わらない方が良い、というのが結論になります。
- 「でも、1人暮らしできそうにないな。」
- 「1人暮らしする勇気がない。」
と思う方もいると思います。
全然、大丈夫です。
私も1人暮らしをしなくても、自分を変えていったことで、毒親を上手に扱えるようになり、毎日自由な人生を歩むことができています。
私自身、毒親や面倒臭さい人と関わりまくって、人間の心理的な本質を、体で理解できるようになりました。
今まで積み上げてきたノウハウを別記事でも解説していますので、毒親で困っていて、なんとかしたいと思っている方は、是非ご覧ください。
毒親の対処を考えている方向けの記事になります
あなたの親の毒親度を知りたい方は、この記事をご覧ください。
毒親度を知るために「質問法」という手法があります。
質問法の具体的な手法を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
あなたの親がどういった毒親なのか、知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
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