なんで、あんなに、ひねくれているんだよ。
口を開けば、愚痴や不満ばかり言うし、他人は信用しないし、もう最悪だわ。
他人に嫉妬するし、一緒にいても、面倒くさいだけだな。
毒親育ちって、なんで、あんなに性格悪いんだろう?
こういった疑問に答えます。
✔︎本記事の読者
- 性格がひねくれすぎて、関わる度に、イライラする方もいれば、
- 嫉妬深く、関わるのが面倒くさいと思う方もいると思います。
- もしかしたら、「毒親育ち=性格悪い」と、カテゴライズしてしまっている方もいるかもしれません。
なぜ、”毒親育ち”に性格が悪い人が多くなってしまうのでしょうか?
※「毒親=性格悪い」と、カテゴライズしてしまっている方は、ぜひ「もし、自分がその立場だったら?」という目線で考えてみてください。
✔︎本記事の内容
- 毒親育ちの性格が悪い理由
- 性格が悪い人とそうでない人の違い
- 毒親育ちに限った話ではない
- 該当する人の対処法について
✔︎著者の経験
毒親に人生を狂わされながらも、幸せな日々を過ごすことができるようになった私が、今回は「毒親育ちの性格が悪い理由」について、わかりやすく解説していきます!
毒親育ちの性格が悪い理由
毒親育ちの性格が悪いのは「親から十分に愛情を注がれなかったこと」が原因です。
幼少期の頃は、
- 何が良くて
- 何が悪いのか
という「基準」が分かりません。
なので、子供は「悪気がなく、悪い事をしてしまう」のです。※その悪いことも、親の価値観によって決められます。
子供は、世の中を生きる上で、大切な「価値基準」を全て「親」から学びます。
つまり、
- 親が白といえば、それは白になる
- 親が黒と言えば、それは黒になる
ということです。
生まれや育ちによって、目玉焼きに
- 「ソース」をかけるのか
- 「塩」をかけるのか
- 「醤油」をかけるのか
が違うように、誰もが「環境」に影響されて、今の価値観があります。
なんで、愛情を注いでくれないんだ。
と、怒るのでしょうか?
そんなことはありません。
先程も言った通り、子供は、全ての「価値基準」を親から学びます。
つまり、親が言ったことは、自動的に「正しい」と判断されます。
その結果、十分に愛情を注がれなかった子供は、
私は愛されるべき対象ではない
という「基準」を無意識に作ります。
これは
- 自分は存在してはいけない
- 自分には価値がない
という、存在の否定につながります。
このように、神同然の親に存在を否定されれば、
- 自分を信用できないし、自分を認められない
- 他人を信用できないし、他人を認められない
ひたすら、承認欲求の不満足に陥ります。
何かしないと、自分には、価値がないという思い込みから、
「認めてもらえるような行動を取る」ようになります。
この行動が「他人から嫌われる」理由の一つになります。
繰り返しになりますが、親から十分な愛情を注がれなかった人が、自分という存在に価値を感じることができなくなり、その結果「嫌われる行動」をしてしまうようになります。
十分な愛情を注がれなかったと”認識すること”が重要になる
でも、十分に愛情を注いでいる”毒親”もいるのでは?
その通りです。
しかし、大切なのは「親が愛情を注いでいるか?」ではなく「子供か親の愛情を感じられているか?」になります。
ワンピースの主人公ルフィが、おじいちゃんから「愛ある拳」と言われて、殴られる場面があります。※「ワンピース」を観ていない方はすみません。
これは、子供目線からすると「愛情」だとは、感じません。
子供に対する”想い”ではなく、子供に”何を”してあげられたか?
が、毒親か、そうでない親か、の分かれ目になります。
どんなに、愛情があっても、
- 暴力を振るったり
- 放置したり
- 束縛しすぎたり
- 行動を制限したり
と、行動が歪んでいれば、「愛されている」と、子供が判断することはありません。
子供はただ、
- 痛い事をされた
- 顔が怖かった
- 何もされなかった
- 身動きが取れなかった
- 何もさせてもらえなかった
という事実だけを認識します。
毒親にならないためには「愛情に合った手段を取ること」が求められます。
繰り返しになりますが、たとえどんなに「愛情」を注いでいたとしても、その手段が、子供の存在を否定する内容であれば、子供は「愛されていない」と、認識してしまいます。
毒親育ちの嫌われる4つの特徴
その①:自分を信用することができない
毒親育ちの方は、自分を信用することができない傾向があります。
自分を信用できないと下記の2つの症状が現れます。
- 他人を信用できない
- 自己否定が強い
他人を信用できない
最も親しい関係である親と、信頼関係が育まれなかった人が、他人を信用することは難しいでしょう。
親のように、「信頼した後に、裏切られる」のが怖いため、人と接する際に
- 先入観や偏見を持ってしまう
- 疑いから入ってしまう
- 斜に構えてしまう
- 敵が味方かを判断してしまう
こういった、癖は「他人を攻撃するため」にあるのではなく「自分を防御するため」に存在します。
自己否定が強い
無償の愛を知らないため、認めてもらうために、自己犠牲的な行動を取り、その相手に見返りを求めてしまいます。
期待していたものが、返ってこなかった時、
- 他人を攻撃したり
- 自分を攻撃したり
します。
その②:他者とすぐに比較してしまう
毒親育ちの方は、他人とすぐに比較してしまう傾向があります。
周囲よりも不幸な環境で育った事を認識しているため、周囲の環境に対して、強い憧れがあります。
良いなぁ。私も、この家庭に生まれたかったなぁ。
このように、
- 不幸な自分
- 幸せな他者
を比較する癖が、自然と身に付きます。
- お金がない人がお金持ちに憧れる
- 頭が悪い人が頭が良い人に憧れる
- 運動神経が悪い人が運動神経の良い人に憧れる
私もずっとそれで、メンタルを消耗していました。
他者と比較すると、
- 劣等感を抱く
- 優越感を浸る
というデメリットがあります。
劣等感を抱く
これは「嫉妬や不安」の事を言います。
劣等感を感じると、思い込みが強くなる傾向があります。
相手が何気なく言った言葉の意味を深く考えすぎてしまい、
これ、遠回しに、私を馬鹿にしているのでは?
と、自ら攻撃対象になろうとします。
私もよくあります。
このように、劣等感を感じると、全て自分を攻撃しているのではないか?という思い込みが強くなり、勝手に傷つき、勝手に悪態をついてしまいます。
優越感を感じる
これは「調子に乗ること」を言います。
自分を過大評価し、他人を過小評価するようになります。
周囲に
- 自慢する
- 偉そうに振る舞う
- 他人を褒めない
- マウントを取る
- 揚げ足を取る
ようになります。
その③:承認欲求が満たされない
毒親育ちの方は「承認欲求」が、とても強い傾向があります。
子供を最も承認しなければいけない、親から「承認」されることがなかったからです。
無償の愛を知らないため、
- 「何かしないと認めてもらえない」
- 「何かをしないと価値がなくなってしまう」
と、「何もしない」ということを極度に怖がります。
その結果、
- 周囲に自己顕示する
- 自己愛が強くなる
というデメリットが現れます。
周囲に自己顕示する
自己主張が強くなり、話を盛ったり、嘘をついたりすることがあります。
簡単にいうと「すごいアピール」をすることを言います。
これは、言い換えると
- 嘘をついてでも「認めてもらいたい。」
- 話を盛ってでも「認めてもらいたい。」
という「承認欲求」の現れだと言えます。
自己愛が強くなる
他者を過小評価して相対的にマウントを取ったり、仲間のフリをして遠回しに攻撃を仕掛けたりします。
簡単にいうと「興味ない感を出して、さりげなくマウントを取る」みたいなことを言います。
装飾品で自分をよく見せようとしたり、
- 悲劇自慢
- 努力自慢
- 不幸自慢
をさりげなくアピールしたりする様になります。
その④:自立することができない
毒親育ちの方は、自分の考えで行動することが難しいです。
なぜなら、毒親に、自分の考えで行動する事を否定されて、育ったからです。
- 暴力で強制する親(虐待)
- 放置して何も教えない親(ネグレクト)
- 全てをやってあげる親(過保護)
- 先回りして操作する親(過干渉)
このように、毒親は、言葉や、行動、時には態度で、子供の「考える力」を奪っていきます。
自立しないのは、甘すぎ。
と、思う方もいると思います。
分かります。
たしかに、自立できていない人を見ると、イライラすると思います。
しかし、幼い頃から「依存洗脳」をかけられて育った子供が、「自立すること」はとんでもなく難しいことだと、理解できるはずです。
誰もが、何かに洗脳されています。
そして、多くの人は、洗脳されていることにすら気がつけません。
と、言うと、日本の人は迷わず「パオーン」と答えます。
しかし、実際には、象は「パオーン」と鳴きません。
これも、一種の洗脳と言えるでしょう。
アメリカ人に、象の鳴きマネをさせると、とてもリアルな鳴きマネをしてくれます。
このように、毒親育ちの方は、幼い頃に、毒親から「考える力」を奪われ、依存するように洗脳されているため、自立するのが困難な状況にいます。
毒親育ちの全員が、性格悪いのか?
しばしば、「毒親育ち=性格悪い」という声を耳にします。
では、毒親育ちの方は、全員が性格悪いのでしょうか?
当たり前ですが、そんなことはありません。
それは、先入観や偏見を持った方が「肩書き」に惑わされた結果とも言えます。
私もよくあります。
「Uber配達員が危ない運転をした。」というニュースを見かけると、
「Uber配達員=危ない人」
というレッテルを貼ってしまうのと、同じです。
たしかに、毒親育ちには、性格が悪いと言われる人が多い傾向にあるのも事実でしょう。
しかし、それを一括りに”一般化”してしまう事は、とても危険な思考です。
次の章では、
- 「毒親育ちで嫌われる人」
- 「毒親育ちで好かれる人」
の違いについて解説していきます。
毒親育ちで「好かれる人」の特徴を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。あなたの周りにもいるかもしれません。
毒親育ちは極端な2パターンに分かれる
毒親育ちの「性格」は、2パターンに分かれる傾向があります。
- ①他人から「性格が悪い」と言われる人
- ②他人から「優しい」と言われる人
※肌感覚ですが、前者が8割で、後者が2割くらいだと感じます。
つまり、簡単に言うと、めっちゃ嫌な奴と、めっちゃ良い奴の2パターンに分離しているという事です。
そして、めっちゃ良い奴の中にも、めっちゃ嫌な奴から転身した人もいます。
結論からいうと、精神的に自立し、毒親の呪縛から解放された人か、そうでないかの違いになります。
簡単に説明すると、
- 落ちこぼれて人生を諦めた人
- 克服して自分らしく生きる人
の違いのことです。
私も、元々は落ちこぼれで、人生を諦めていました。
高校時代に、恩師と出会ったお陰で、今、自分らしく生きる事ができています。
※もちろん、「自分らしく生きる=正義」と思っているわけではありません。「自分らしく」と「自分勝手」の意味も違うと定義しています。
繰り返しになりますが、毒親育ちは「嫌われる人」と「好かれる人」の2つのグループがあり、その違いは「精神的自立」しているかどうか?になります。
精神的に自立したい方、「どうなればいいの?」とよくわからない方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
「やられたらやり返す」人間の心理
おそらく、ここまで読んだ方の中には、
私は「毒親育ち」じゃないし、そんなに、性格悪くはならないわ。
と、思う方といるかもしれません。
分かります。
「毒親育ち」と聞くと、”特殊な人”という印象を持ってしまうと思います。
しかし、毒親育ちが性格悪くなるメカニズムは、特殊な事例でも何でもなく、誰にでも当てはまる原理になります。
それは、誰もが持っている「やられたらやり返す」という心理的行動によるものです。
これを心理学では「返報性の原理(敵意の返報性)」と呼ばれます。
それは
- 直接相手にやり返す
- 自分よりも弱いものにやり返す
という2つがあります。
直接相手にやり返す
- 怒られて、反抗する方
- 悪口を言われて、言い返す方
- 批判されて、批判し返す方
は、その傾向があります。
自分よりも弱いものにやり返す
「上からやられた事を下にやること」になります。
※これは、私を含め、多くの人がやってしまう行動だと思います。
- いじめられた人がいじめっ子になる
- 先輩にやられたことを後輩にやる
- 被害者が容疑者になってしまう
- 騙された人が騙す人になってしまう
- 上司に与えられたストレスを部下に当たる
- 会社のストレスを家庭で発散する
- 人間関係のイライラをTwitterでつぶやく
- イライラした出来事をネットに書き込む
- 芸能人をネットで叩く
そして、毒親育ちが、毒親になってしまうことも、この「やられたらやり返す」の原理になります。
これは「常に、平等でありたい人間の心理」によるものであり、誰にでも存在する原理になります。
このように、「毒親育ちは特殊な事例」と、決めつけてしまうと、自身が、それに該当していることに、気づく事ができなくなります。
ガのビ
悪魔なんていなかった・・・ この島には・・・人がいるだけ やっと・・・ ライナーの気持ちがわかった・・・ 私達は・・・ 見たわけでもない人たちを 全員 悪魔だと決めつけて 飛行船に・・・乗り込んで・・・ ずっと同じことを繰り返してる・・・
※漫画『進撃の巨人』 ガビ・ブラウンの言葉
大切なのは「自分も該当する」と認める
「やられたらやり返すという心理的行動が、自分にもある」と理解することが、1番の対処法になります。
相手のことを理解できないから、イライラを我慢することができなくなります。
理解さえしてしまえば、毒親育ちの傲慢な振る舞いが、
「敵対」ではなく「同情」
に変わるでしょう。
こいつムカつく。
から、
うわ、かわいそうだな。
と、客観的に見る事ができるようになります。
それだけで、気持ちは楽になるでしょう。
いや、そんな傲慢な奴をかばうなよ。
と、思う方もいると思います。
分かります。
しかし、その傲慢な態度に嫌気がさして、攻撃してしまった瞬間に、あなたも「その人と同じ部類である」と、証明しているということを忘れてはいけません。
そのことを頭に入れておいたら、
「ひねくれている人」とは関わらないこと
が、鉄則になります。
もし、関わるとするならば、精神的に自立して、感情をコントロールできるようになってからにしましょう。
それまでは、
- 近づかない
- 関わらない
- 考えない
- 気にしない
の4つを意識してみてください。
なんか冷たくない?
言いたいことは、分かりますが、そんなことはありません。
反対に、互いに、感情が未熟なもの同士関わったとしても、生まれるのは、争いだけです。
互いのために、互いが干渉しないようにしましょう。
自分の感情を抑えられない人は「日記」がおすすめです
自分の感情をコントロールできないよ。
毒親の呪縛から解放されたい。
そう言った方に、おすすめな習慣が「日記」です。
日記を習慣化させると、
- 自分が好きになれた!
- 感情に左右されなくなった!
- 毎日が楽しくなった!
- 他人に嫉妬しなくなった!
- 笑顔が増えた!
と、今よりもグッと、気持ちが楽になります。
日記には、自己肯定感を高める3つの要素を含まれます。
※「自己肯定感」とは「自分の存在に価値を感じること」を言います。
- 自己承認
- 自己理解
- 自己成長
・自己承認
どんな自分でも認められるようになります。
・自己理解
自分を深く知り、自分を思い通りに動かす事ができます。
・自己成長
自分の成長を日々実感し、自分を信じる事ができるようになります。
その他にも、日記には、沢山の効果を実感する事ができる”最強習慣”になります。
日記めんどくさいわ。
と思う方もいると思います。
分かります。
正直、面倒くさいですよね笑
でも大丈夫です。
たった3行で、効果が現れる日記も存在します。
その他にも、効果に合わせて、自分なりの日記をカスタマイズしてみると意外と楽しいですよ。
日記を書いて、他人に嫉妬する人生から、自然と笑顔になれる日々変えていきたい方は、こちらの記事をご覧ください。
まとめ
以上、今回は「毒親育ちの性格が悪い理由」について解説しました。
今回の内容をまとめると、
- 毒親育ちが性格悪いと言われる理由は、親と十分な信頼関係を育むことができなかったからである。
- 大切なのは「信頼関係を育むことができなかった」と、子供が認識するかどうかである。
- 自分を信用できないと、他人を信用することができなくなる。
- 劣等感を感じると、全て、自分への攻撃と捉えてしまう。
- 優越感に浸ると、自分を過大評価し、他人を過小評価してしまう。
- 承認欲求が不満足になると、認めてもらうためだけに、必死になる。
- 毒親育ちの方は、親から「考える力」を奪われたため、依存する癖が身についた。
- 毒親育ちは「めっちゃ嫌な奴」と「めっちゃ良い奴」に分かれる。
- 精神的に自立を果たすと「好かれる人」に近づくことができるようになる。
- 「やられたらやり返す」という心理は、誰にでも存在する。
- 特に、人間は「上からの嫌がらせを下にやる」という考え方が大好物である。
- 大切なのは「毒親育ちに限った話ではない。」と、理解する事にある。
- 「私は違う。」という反発をする人ほど、その可能性を秘めている。
- 理解すると「敵意」が「同情」に変わる。
- ひねくれた人とは、近づかない、関わらない、考えない、気にしない、が鉄則。
- 毒親の呪縛から解放するために、最もおすすめな習慣は「日記」になる。
毒親育ちには、性格が悪いと言われる人が多いのも事実です。
それも、しっかりとバックグラウンドを理解すれば、以前よりも、その人を受け入れやすくなるのではないかと思います。
もちろん、
「許してあげて!」
なんて、言うつもりは、全くありません。
ただ、単なる「敵意」として、相手を見ても何の意味もありません。
- 無駄に相手にイライラし
- 無駄に相手に攻撃し
- 無駄に嫌な気持ちになる
いつのまにか「相手と同じ事をしている」という、状況を繰り返すだけです。
それよりも「環境に恵まれなかったんだな。」と、同情した方が、攻撃的な行動を取らなくて済むのではないかと、筆者は思います。
毒親育ちで「こんな自分を変えていきたい!」と本気で考えている方は、一緒に頑張りましょう!
精神的に自立すれば、「ひねくれ」から「超優しい」に変わることができます。
自己肯定感を高めて、精神的に自立したい方は、こちらの記事をご覧ください。
「他人に怒りをぶつけてしまう癖をどうしても治したい!」という方には「日記」がおススメです。
効果的で、挫折しない日記の書き方を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
毒親育ちで、「現状の自分を変えたいけど、変え方がわからない。」という方は、一度こちらの記事を参考にしてみてください。
コメント